地方の訪問看護ステーションにおいて、人材採用は常に大きな課題です。求人を出しても応募が少なく、ようやく応募があっても「地域に根ざした働き方を望む人材」とは限らない。そのような悩みを抱えている事業所は少なくありません。特に地方では、都市部に比べて母数が限られており、従来の求人媒体だけに頼ると採用競争で後手に回ってしまう現実があります。
一方で、若い世代の看護師は情報収集の場を求人サイトからSNSへと移しつつあります。日常の延長線上で「どんな職場で働くのか」をイメージできるコンテンツに触れることで、初めて応募を検討するケースが増えているのです。つまり、地方の訪問看護においても、インスタグラムを活用した採用活動が現実的な選択肢となりつつあるといえます。
インスタグラムは写真や動画を通じて、職場の雰囲気やスタッフの人柄を直感的に伝えられる点が強みです。「制度がある」ことを説明するよりも「制度を使ってどう助かったか」をスタッフ自身の声で発信することで、求職者の心に響くメッセージとなります。さらに、日々の業務や地域に根ざした活動を投稿することで「この環境で働いてみたい」と思わせるきっかけにもなります。
今回は、地方の訪問看護における採用課題を踏まえながら、インスタグラムを活用して採用力を高める方法を解説していきます。次章からは、現場が抱える悩みを出発点にし、どのようにSNSで信頼を築いていけるかを順番に見ていきましょう。
なぜ地方の訪問看護は採用に苦戦するのか

看護師の母数が少ないという現実
地方の訪問看護ステーションにとって最大の課題は、そもそも看護師の人数自体が限られている点です。都市部では病院、クリニック、介護施設など選択肢が豊富であるため、訪問看護に興味を持つ人材も一定数存在します。しかし地方では、医療機関が地域に点在しているため、看護師の働く場が少なく、転職市場に出てくる人材の絶対数が小さいのです。
この「母数の少なさ」は、採用活動に直接的な影響を及ぼします。求人を出しても応募件数自体が限られ、条件が合わなければすぐに候補者が途切れてしまいます。また、地域で働く看護師は長年同じ職場に勤めているケースが多く、「転職を前提に情報を集める」という文化が根付いていない場合もあります。そのため、求人媒体や従来の広告ではなかなか届かない現状があります。
さらに、地方特有の人間関係の近さも影響します。例えば「知り合いに知られたくないから転職活動を表に出したくない」と感じる人も多く、都市部のようにオープンに転職活動をする看護師が少ないのです。結果として「母数の少なさ」と「活動の見えにくさ」が重なり、採用の難易度を押し上げています。
この課題を乗り越えるには、ただ「応募者を待つ」のではなく、潜在的に関心を持っている層に働きかける工夫が不可欠です。ここでSNS、特にインスタグラムの存在が新しい選択肢となります。
「選ばれる」以前に「見られない」という課題
求人媒体に掲載すれば、一定数の人に見てもらえる——その前提自体が、地方の採用には当てはまりません。実際には、地方の求人市場においても「求職者数に対して求人の数が多い」状況となっており、自社の求人が埋もれてしまうことが多くあります。
求職者にとっては、「希望の働き方や雰囲気に合った職場」を探したくても、膨大な求人情報の中から自分に合う一社を見つけるのは簡単ではありません。特に、訪問看護という業種は仕事内容のイメージがつきにくく、病院やクリニックよりも選択のハードルが高い傾向があります。
その結果、せっかく掲載しても「見られることすらない」まま時間が過ぎていきます。採用活動の入り口でつまずいている、というのが地方の訪問看護ステーションが直面している実態なのです。
訪問看護という働き方のイメージ不足
地方に限らず、訪問看護の採用に共通している課題は「仕事内容が具体的に理解されにくい」点です。看護師の多くは病院勤務からキャリアをスタートさせますが、その経験だけでは訪問看護の現場を想像しにくいのが実情です。
訪問看護は、在宅で療養する利用者の自宅に足を運び、生活に密着した支援を行います。医療処置はもちろんですが、生活環境の整え方、家族とのコミュニケーション、地域資源との連携など、病院看護とは異なるスキルが求められます。しかし、こうした業務内容を知らないまま「自分にできるだろうか」と不安を抱く人が多く、応募の段階で一歩を踏み出せないケースが少なくありません。
特に地方では、訪問看護の事業所数自体が少ないため、学生時代や臨床経験の中で「訪問看護を見学したことがある」という看護師は限られます。結果として「よく分からない職種」というイメージが先行し、採用のハードルを高めているのです。
ここで重要になるのは、現場のリアルを発信することです。どのようなケースに対応しているのか、スタッフがどのような工夫で働いているのかを可視化することで、応募前の不安を和らげることができます。この点でも、インスタグラムのようなSNSは具体的なイメージを伝える手段として有効です。
地方ならではのライフスタイル制約
地方の訪問看護における採用難の背景には、ライフスタイルに根ざした制約も存在します。例えば、公共交通機関が整備されていない地域では、自家用車での移動が必須となります。車を持たない若手看護師や都市部出身の人材にとっては、この点が大きな障壁となるのです。
また、勤務エリアが広範囲にわたることも珍しくありません。片道30分以上かけて訪問先を回ることもあり、「体力的に負担が大きいのではないか」と懸念されることがあります。さらに、子育てや介護をしながら働く看護師にとっては「急な呼び出し」や「移動距離の長さ」が、家庭との両立を難しくすると感じられることもあります。
一方で、地方の訪問看護には都市部にはない利点もあります。利用者や家族との関係が長期的に続きやすく、地域に根ざした看護を実践できる点です。しかし、この魅力が十分に伝わらないまま「負担が多い」というイメージばかりが強調されてしまうと、採用活動においてマイナスに働いてしまいます。
このような制約や不安をどう払拭するかは、採用活動における大きなテーマです。その一助となるのが、スタッフ自身の体験談を通して「実際にはどのように働けているのか」を見せる取り組みです。インスタグラムを活用すれば、生活との両立や移動の工夫なども含めて、日常の中にあるリアルな解決策を伝えることが可能です。
従来型採用手法の限界
地方の訪問看護ステーションが採用で苦戦する理由の一つは、従来の採用手法に依存しすぎている点です。ハローワークや求人媒体は一定の効果を持ちますが、それだけでは応募者の幅を広げられません。特に若い世代の看護師は「求人サイトを定期的にチェックする」という行動習慣を持たず、日常的に触れているSNSから情報を得る傾向が強まっています。
さらに、紙媒体や求人広告では「雰囲気」や「人柄」といった要素を伝えることが難しいという課題があります。給与や条件といった数字だけでは差別化が図れず、求職者の記憶に残りにくいのです。結果として「どの求人も似たように見える」という印象を持たれ、応募につながらないケースが増えています。
また、従来の求人は「応募を前提とした接点づくり」であるため、「興味はあるがまだ決められない」という層にはリーチできません。これに対し、インスタグラムのようなSNSは、日常の投稿を通して徐々に信頼関係を築き、「話を聞いてみたい」という段階に自然と導くことができます。
従来型採用の限界を乗り越えるためには、情報の届け方を見直す必要があります。特に地方では、新しいアプローチを取り入れることで他事業所との差別化がしやすく、採用活動の成果を高めやすい環境が整っています。
インスタグラムで伝わる「訪問看護のリアル」

写真と動画が持つ直感的な力
訪問看護の採用活動において、文章だけで現場の雰囲気を伝えるのは容易ではありません。求人票に「アットホームな職場」と書かれていても、読み手にとっては抽象的で実感を伴いにくいものです。これに対してインスタグラムは、写真や動画といった視覚的な表現を用いることで、言葉以上に直感的な理解を促すことができます。
例えば、スタッフが訪問から帰ってきたときに笑顔で同僚と話す様子を投稿すれば、その一瞬だけで「和やかな雰囲気」や「チームワークの良さ」が伝わります。利用者宅での業務風景を短い動画で紹介すれば、「どんな処置をしているのか」「どんな距離感で接しているのか」を、文字よりもリアルに想像できるでしょう。
また、地方の訪問看護では地域の風景や暮らしぶりが背景として映り込みます。山あいの道を走る車窓や、雪の中での訪問準備など、都市部では見られない生活感を共有できるのも特徴です。こうしたビジュアルは「自分の生活圏で働くとどうなるか」というイメージを求職者に持たせるうえで大きな効果を発揮します。
このように写真や動画が持つ直感的な力は、訪問看護という働き方を「想像しにくいもの」から「身近に感じられるもの」へと変える重要な役割を果たしています。
日常のエピソードが生む共感
インスタグラムの強みは、特別なイベントではなく「日常の小さな瞬間」を切り取れることにあります。訪問看護師の仕事は、華やかなシーンよりも生活に寄り添う場面の積み重ねで構成されています。その一コマを発信することで、閲覧者の共感を引き出すことができます。
例えば、「子どもの急な発熱で直行直帰できた」という投稿は、同じように子育てをしている看護師にとって大きな安心材料となります。また、「初めての独居高齢者宅で緊張したが、先輩のフォローで乗り切れた」といったエピソードは、訪問未経験者に「自分も成長できるかもしれない」と思わせる力を持ちます。
日常を切り取る投稿は、一見地味に思えるかもしれませんが、リアルだからこそ共感を呼びます。求人広告では伝えきれない「人としての温かさ」や「現場での葛藤と学び」が表れるため、応募前の不安を和らげる効果があるのです。
特に地方の訪問看護では、スタッフ同士や利用者との距離感が近く、一つひとつの関わりに重みがあります。そのリアルを日常のエピソードとして可視化することが、共感を通じて応募動機を生み出すきっかけとなります。
スタッフの声が信頼感をつくる
インスタグラム運用において欠かせないのは、スタッフ自身の言葉を発信することです。管理者や人事担当者が語るよりも、現場で働く看護師の声の方が、求職者にとっては説得力があります。
例えば「前職では夜勤が多くて子育てと両立できなかったけれど、訪問看護に転職して家庭とのバランスが取れるようになった」というスタッフの声は、同じ悩みを持つ看護師にとって非常に具体的でリアルです。また、「利用者さんとの関わりを通じて自分の看護観が広がった」というエピソードは、キャリア形成に悩む層に響きやすいでしょう。
スタッフ紹介の投稿も効果的です。趣味や休日の過ごし方などを紹介すれば、「この人と一緒に働いてみたい」と思わせるきっかけになります。特に地方の小規模な事業所では、スタッフ同士の関係性がそのまま職場の雰囲気を形作るため、採用における強力なアピールポイントとなります。
さらに、顔出しが難しい場合でも文章や音声での発信は可能です。大切なのは「制度を説明すること」ではなく「制度をどう使い、どんな価値を感じているのか」をスタッフ自身の声で伝えることです。これが、インスタグラムを通じて信頼感を醸成するうえで最も重要なポイントといえます。
ストーリー機能で伝えるリアルタイム感
フィード投稿が「蓄積される情報」であるのに対し、インスタグラムのストーリーは「リアルタイムの雰囲気」を伝えるのに適しています。24時間で消えるという特性は、気軽に投稿できる利点があり、日常の一コマやスタッフ同士のやり取りを臨場感をもって届けることができます。
例えば、訪問に出発する前の準備風景をストーリーで発信すれば、実際の働き方を臨場感とともに感じてもらえます。新人スタッフが初めて訪問に同行する様子をストーリーで紹介することで、求職者は「成長のプロセス」を疑似体験できるでしょう。
また、ストーリー機能は閲覧者との距離を縮めやすいという特徴もあります。アンケート機能を使って「訪問看護に興味がありますか?」と問いかけたり、質問箱を設置して「気になることを聞いてください」と発信したりすることで、双方向のコミュニケーションが生まれます。
こうしたリアルタイムの発信は、地方に住む看護師にとっても有効です。わざわざ説明会に参加しなくても「この職場の雰囲気は自分に合いそうか」を日常的に感じ取れるため、応募前の心理的ハードルを下げることにつながります。
地方の訪問看護だからこそ発信できる強み

地域との深いつながりが生む魅力
地方の訪問看護は、地域住民との距離が近く、深い関係性を築ける点に特徴があります。利用者だけでなく、その家族や地域の関係者とも日常的に関わりを持ちやすいため、単なる医療サービスを超えて「生活に寄り添う看護」を実感できる場面が多いのです。
たとえば「地域の祭りに利用者と一緒に参加した」「地元の小学校で健康講話を行った」といったエピソードは、都市部ではなかなか見られない光景です。これらは看護師にとって「地域に根ざした活動をしている」というやりがいを感じられる瞬間であり、インスタグラムで発信することで強力な共感ポイントとなります。
また、地方では同じ利用者や家族と長期間にわたって関わるケースが多く、看護師としての成長や人間関係の深まりを実感しやすい環境です。こうした「時間の流れを共にする」経験は、都市部の転勤型看護では得にくいものであり、SNSで発信する価値が高いと言えます。
この地域との深いつながりは、地方の訪問看護だからこそ伝えられる強みであり、採用活動において差別化を図るための重要な要素となります。
自然や生活環境を背景にしたストーリー
地方の訪問看護を象徴するもう一つの強みは、自然や生活環境を背景としたストーリー性です。山間部の道路を走る風景、四季折々の自然の中での訪問、雪道を工夫して移動する様子など、日常の中に地域特有の景色が溶け込んでいます。
こうした風景は、都市部で働く看護師には想像できない「地方ならではの働き方」を強く印象づけます。インスタグラムで写真や動画として発信することで、「こんな環境で働けるのは楽しそう」「自然の中で暮らしと看護を両立できる」と感じてもらえる可能性が高まります。
また、生活環境を背景にした投稿は「地域での暮らし方」と「看護師としての働き方」を結びつける効果があります。例えば「訪問の合間に地元の直売所で野菜を買って帰る」「利用者宅の庭で育てた花を一緒に眺める」といった日常の一コマは、生活感と温かみを同時に伝えるものです。
このようなストーリーは、看護師が「仕事と暮らしの両立」をイメージする上で非常に効果的です。地方ならではの自然や生活環境を背景にした発信は、採用活動における強みとなるのです。
少人数チームだから見える関係性
地方の訪問看護ステーションは、都市部の大規模事業所に比べてスタッフ数が少ないケースが多いです。この少人数チームという特徴は、採用活動において「顔の見える関係性」を打ち出せる強みになります。
小規模なチームでは、一人ひとりの役割や存在感が大きく、互いに支え合う関係性が自然に生まれます。新人看護師が迷ったときにすぐ相談できる環境や、スタッフ同士が互いの家庭事情を理解してフォローし合う姿は、応募者にとって大きな安心材料です。
インスタグラムでこうした少人数ならではの雰囲気を発信すれば、「ここなら自分もすぐに馴染めそうだ」と感じてもらいやすくなります。例えば「昼休みにみんなでランチを囲んでいる写真」や「スタッフ全員で誕生日を祝っている動画」は、その職場の温かさを直感的に伝えるものです。
人数が少ないからこそ、一人の個性や強みが尊重されやすいという点も魅力です。SNSを通して個々のスタッフの人柄や想いを紹介することは、応募者に「自分もこのチームの一員になれる」というイメージを与えます。
地域資源との連携が見える発信
地方の訪問看護では、病院やクリニック、介護事業所、地域包括支援センターなどとの密接な連携が欠かせません。地域の中で顔の見える関係を築き、横のつながりを活かしながら利用者を支えていく点は、都市部の分業型医療にはない強みです。
この連携の様子をインスタグラムで発信することは、看護師にとって大きな魅力となります。「医師と相談しながら訪問計画を組み立てた」「ケアマネジャーと一緒に家族面談を行った」といったエピソードは、地域包括ケアの実践をリアルに伝えるものです。
また、地域資源とのつながりを通じて「チーム医療の一員として働いている」という実感が得られることは、専門性を高めたい看護師にとって大きな動機付けになります。都市部では得られにくい「顔の見える関係の中での協働」は、地方ならではの強みなのです。
このような地域資源との連携を可視化することで、訪問看護のやりがいを伝えるだけでなく、「自分の力を地域でどう活かせるか」を応募者にイメージさせることができます。これこそが、地方の訪問看護だからこそ発信できる大きな魅力です。
インスタグラムを活かした採用の次の一歩

「投稿を続ける」仕組みづくり
インスタグラムを採用活動に活かす上で最初の壁となるのが「継続」です。数回の投稿で終わってしまうと、せっかくフォローしてくれた人との関係が途切れてしまいます。看護師にとって信頼の判断材料は「この事業所はどんな日常を積み重ねているのか」という点であり、継続的な発信があって初めて信頼感が育まれます。
続けるためには「誰が発信を担うか」を明確にすることが大切です。管理者や人事担当だけでなく、スタッフが交代で日常の一コマを投稿する仕組みにすれば負担が分散され、自然体の発信が増えていきます。さらに「週1回は必ず更新する」といったルールを定めておくことで、フォロワーにとって「この事業所は活動している」と感じてもらえる状態を保てます。
また、投稿を継続することはスタッフにとってもメリットがあります。自分の働きを外に向けて表現することで、チームの一員としての誇りややりがいを再確認できるのです。継続的な発信は採用だけでなく、スタッフのモチベーション向上にもつながります。
インタラクションで信頼を育てる
インスタグラムの特性は、一方的に情報を流すだけではなく、フォロワーとの双方向のやり取りができる点にあります。採用につながる次の一歩として重要なのは、この「インタラクション」を活用することです。
例えば、ストーリー機能を使って「訪問看護に興味がありますか?」というアンケートを実施すると、潜在的な関心層を把握できます。コメント欄やDMでの質問に丁寧に答えることで、「ここは話を聞きやすい事業所だ」と感じてもらえます。こうした小さなやり取りが、応募への心理的ハードルを下げていくのです。
さらに、インタラクションは「応募者が自分ごととして捉える」きっかけにもなります。質問に答える中で「自分の状況でも働けますか?」といった具体的な相談が生まれると、その時点で採用活動が一歩前進していると言えます。
採用をゴールにするのではなく、フォロワーとの関係を継続的に育む姿勢を持つことが、インスタグラム活用の次の段階です。
地方だからこそ届くターゲット層
インスタグラム活用の次の一歩を考えるうえで、地方の訪問看護だからこその強みを改めて見直す必要があります。求人媒体では都市部の大規模事業所と同じ土俵で競争することになりますが、SNSでは地域性を前面に出すことで「ここで働きたい」という動機を持つ層にリーチできるのです。
例えば「地元で子育てしながら働きたい」と考える看護師は、生活圏や価値観にフィットする職場を探しています。インスタグラムで地域行事や自然の中での働き方を発信すれば、その層に直接アピールできます。また、都市部からのUターン・Iターンを検討している看護師にとっても「地方でどのように働き、暮らせるのか」を示す情報は貴重です。
さらに、地方は人間関係が近い分「噂や口コミ」での影響が大きいですが、インスタグラムで日常を公開しておくことで透明性が高まり、「安心して応募できる職場」という印象を与えやすくなります。地方だからこそSNS発信が採用力を高める効果は大きく、次の一歩として地域性を活かした戦略が不可欠です。
応募につなげる導線を整える
インスタグラムの発信を続けても、応募につながる導線がなければ採用効果は限定的です。次の一歩として必要なのは、「フォローから応募までの流れ」を意識した導線づくりです。
具体的には、プロフィール欄に採用サイトやLINE公式アカウントのリンクを設置することが基本です。また、投稿の最後に「もっと詳しく知りたい方はプロフィールのリンクから」と促すだけでも、応募までの道筋が明確になります。さらに、カジュアル面談や職場見学といった「応募前の軽い接点」を案内することで、心理的ハードルを下げることができます。
地方の訪問看護にとっては「応募者が一歩を踏み出す」こと自体が大きなハードルです。そのため、「まずは話を聞いてみるだけでOK」「見学は1時間だけ」など、気軽に参加できる導線を用意することが効果的です。
インスタグラムでの信頼醸成と応募導線の設計を組み合わせることで、初めて「発信が採用につながる」流れが完成します。これこそがSNS活用における次の一歩です。
ていく方が、結果的にファン=未来の応募者との関係性を築きやすくなります。
地方の訪問看護における採用課題は、看護師の母数不足や訪問看護のイメージ不足といった構造的な背景が大きく影響しています。その中でインスタグラムは、職場の日常やスタッフの声を直感的に伝えられる有効な手段となり、応募前の不安を和らげる効果を発揮します。ただし、一度投稿しただけでは成果は出にくく、継続的に発信する仕組みが欠かせません。継続に不安を感じたり「どう始めたらいいか分からない」と悩む事業所も多いでしょう。そうした場合は、採用支援の知見を持つHOAPに相談することで、自社らしい発信の流れを見つけることができます。地方だからこそ強みを活かし、SNSを採用の力に変えていくことが今後の鍵となります。

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